お腹をすかして帰ってからのだから、少しでもごはんを置いといてあげようという優しさも、ハクちゃんにとっては「なに?これっぽっちしかないわけ?」ということになる。
そしてある程度の言葉は理解しており、「じょあな」とか「バイバイ」と言われると私たちがいなくなると知っているため絶望的な顔になるのです。
そんなときは厩舎の後ろを軽トラが走るのを知っているため、窓から顔を出して草を積むであろう軽トラの姿を追いかけるのですが、もう寒いので窓は閉めました。
空いてない窓に気づき、泣くことさえ忘れるほど驚いているハクちゃんをサイドミラーで確認しながら、夕方の草刈りに向かう私たちなのでした。

