年配1
年配2

あの顔、忘れられないなぁ


富山でも昔は仕事の相棒とした馬を飼う家が多かったようです。
馬を飼っていた人は、うちに来られたらすぐにわかります。
とにかく扱い方が慣れているのです。そしてなんともいえない愛情に満ちています。
その気持ちのこもった手で、迷うことなく愛撫するものだからウマコたちの大人しいこと。

そして、ウマコたちを優しい眼差しで見つめながら、ポツリポツリと昔の話を聞かせてくれるのですが、私はその話を聞くのが大好きです。

共通しているのは、裸馬の背に揺られていた、ことでしょうか。
あの頃見た景色を思い出す人もいれば、親父に乗せられてた、とお父さんのことを思い出す人もいます。中には家の構造を説明しながら厩舎があった場所を思い出す人もいたりと記憶は様々です。
ただ不思議なことに、それらの話を聞いていると、鮮明な映像が私にも伝わってくるのです。

聞いてみなければわかりませんが、もしかしたらウマコたちにも見えているかもしれません。当時彼らが見た景色と馬たちが。

牧場中が、優しくて穏やかな空気に包まれるこの時間が何よりも豊かで、この仕事をしていてよかったなと思える瞬間でもあるのでした。