ハク歩くのキライ1
ハク歩くのキライ2


ハクが我が家へ来たのは2018年のこと。
事情があり、飼えなくなったお宅から縁あり我が家へやってきたのです。

当初うちにはビバ、シル、ビッグの三頭の馬がいましたが、ミニチュアホースのビッグはニンジン係。
体高110センチのシルは大人を乗せることはできますが、体の大きな男の人は無理。
それにくわえ、急にダッシュするなどムラがあるにもほどある女の子なので、乗れるのは上手な女性限定。
なので老若男女乗せられるオールマイティーな馬はビバだけだったのです。

それでもビバは細身のポニー。
体重が重い方は乗せられません。
それに連休など多忙なときもビバひとりが稼働していたので、体力的にも無理が生じてきた頃でした。

ビバと同じくらいの体高(140センチほど)ですが北海道和種のがっちりむっちりとした体型のハクちゃんは、ビバが乗せられない体の大きな人も乗せられる、期待のホープとして迎えられたのです。

なーのーにー……。
なんていうことでしょう。
数年間乗られていなかったようで、すっかり野生馬となっていたのです。

最初はロデオ状態。人に対する態度、ほかのウマコたちに対する態度から、穏やかで平和主義な性格たと思っていたので、油断していたボスは振り落とされる、わたしは足を思いきり踏まれるなど地獄絵図でした。
それでもボスが根気よく調教し直し、ようやく安心して人を乗せられるようになったのですが、スタミナがない!!!

文句も言わず人間と一緒に一生懸命にひき馬乗馬のお仕事をこなすビバとは正反対で、数人乗せただけで大仕事をこなしたような表情になり、この世の終わりのような顔で歩くではないでしょうか。

しまいには人の腕をくわえて歩くという実力行使にも出る始末。
決して歯は立てないのですが、ハミをくわえる場所(歯がない場所)にわたしの腕をすっぽりとはめこみ、ジリジリと訴えながら歩くのです。

そんなハクちゃんも、今ではビバと交代交代にひき馬乗馬のお仕事を一生懸命にこなすようになりました。
そして、結婚式におよばれしたり、よその町でトナカイさん役として何十人もの子どもたちを乗せられる馬にまで成長したのです。

わたしたちと一緒に仕事をしてくれる。それがただただ嬉しくて。感謝で。
だから、我が家のウマコたち全員だけじゃなく、すべての馬のことが誇らしく、大事に思える毎日なのです。

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中間種用のトナカイのかぶりものだったのに、ポニー体型のハクちゃんには小さすぎて少し切りました。。。顔がでかいということですかね。

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乗馬のあとはニンジンタイム。