待たれる1
待たれる2
待たれる3



東京から富山へ移住して今年で5年目。
初年度は最近にない大雪に見舞われ、雪国の大変さを身にしてみて感じていましたが、その次の年も翌年も雪は大したことなく、余裕じゃんと思いながら過ごしていたのです。
それが今年の豪雪!

いかに大変だったかはニュースでも言い尽くされたので割愛しますが、馬小屋に訪れる動物たちも大変だったようです。

大雪が降った朝、掃除のため馬小屋へ行き、シャッターを開けた途端、どこからともなくスズメたちが飛んできて、馬小屋へ入り出したのです。

普段はこちらを警戒して決して近くには寄ってこないのですが、そんなこと言っていられないほど寒かったのでしょう。
中へ入ると数匹ずつ身を寄せ合い、所々にふくらスズメの塊を作り始めたのです。
驚かせないようそっと掃除をするもののそうはいかず、出て行ってはまた入り、を繰り返していました。

ただ、掃除が終わればまたシャッターは閉めます。
開けておいてあげたいけれどもそれではウマコたちが寒い。
仕方なく閉めて帰宅したのですが、その後も雪は降り止まず。

除雪しても除雪しても降り積もるため諦めるしかありませんでした。

お昼ご飯、晩御飯とあげ終わり、そして次の日馬小屋へ行くと、シャッターの前に置いてあったケースとシャッターの間でスズメが凍えて冷たくなっていました。
ケースの際まで体を寄せていたので、せめて雪を避けようと思ったのでしょう。
でも雪は夜中も吹雪のように降っていたので、ほぼ雪に埋もれた状態で見つかりました。

居た堪れない思いでその日から、朝晩と馬小屋の前にお米をまいておくことにしたのです。

最初の頃は警戒して、わたしがいなくなってから寄ってきていたスズメたちですが、今ではわたしが行くとどこからともなく飛んできてチッチと鳴き、いつの間にか馬小屋の前で待機しているようになりました。

さすがに近づくと飛んで離れてしまうのですが、近くで様子を見ているのです。

お米をあげる行為が正しいのかなんてわかりません。
この行為がスズメたちの自然界におけるリズムを狂わせてしまう可能性もあります。
でもわたしが選んだ対応を受け入れるかどうか選ぶのもまたスズメです。
お米ならわたしでも継続できるので^^;

こうしてわたしは朝、馬小屋へ行く楽しみと喜びをまたひとつ獲得したのでした。