今日もうちのウマコが騒いでる

富山県魚津市にあるふれあい牧場フロンティア。3頭の馬とお空のビッグが繰り広げる日常をマンガにした絵日記ブログ。絶賛毎日更新!

カテゴリ: ビッグ

卒業式1
卒業式2

ビッグハート
お空へ進学

フロンティアにはわずか二年間しか在籍していませんでしたが、ビッグの偉業はフロンティアで今なお語り継がれています。

何事にも動じず、空気を読み人を読み、瞬時に優劣を判断し、己の立ち位置を的確に判断する。
人はこれを姑息と呼びますが、彼は頭脳明晰な馬。
おそらく背中のチャックを開ければちっさなおっさんが出てきたはずですが、怖くてそれはできませんでした。

そんな彼は11月12日に倒れ、一週間頑張り、最後はボス、わたし、ビバ、シル、ハク、みんなに囲まれて卒業していきました。
それも定休日を狙ってお空へと進学した段取り上手のおかげ。
最後まで驚かされたものです。


彼の生きざまはまた、とてもロマンチックでもありました。
特に女性関係においてはイズムを貫き通したオトコでもあり、最後の一週間、彼はシルへの愛を注ぐことに全力を投じたのでした。
いずれこの濃密な一週間のことはマンガにしたいと思っていますが、今はまだ大事に心の中にしまっておこうと思います。

ブログを通してビッグを知っていただいた方も多いと思いますが、これからもどうぞ永久不滅のオトコの存在を忘れずにいてやってくださいね。



 

姑息なビッグの間合いの取り方1
姑息なビッグの間合いの取り方2

余計に怒りを買うことに
彼は気づいていなかった

牧場でボスに叱られているウマコたちを見ると三者三様。
中でもちっさなおっさんことビッグハートの逃げ方は彼なりの創意工夫を感じさせるものがありました。

決して捕まらず、かといってダッシュで逃げて余計な怒りを買うこともなく、適度な間合いをとりながら牧場中早歩きで逃げるのです。

側から見るとただただビッグとボスが早歩きで同じ道を永遠と歩いてるだけ。

そして手が届きそうで届かない逃げ方をされてボスは余計にイライラと(笑)。
ビッグの思惑に反してさらなる怒りを買うことになるのです。

結局捕まりしこたま叱られるのですが、この逃げ方。しっかりシルとハクちゃんに継承されています。

ということは逃げ方あるある、なのかもしれませんが、このシュールな場面がわたしはとても好きなのでした(ジワジワきます)。




 

ビッグ逃走1
ビッグ逃走2

5秒後につかまった。。。


ハクちゃんが来る前のこと。
とある用事で他県へ行ったボスは、事故で膝の靭帯を損傷するダメージをくらいました。
入院を勧められるも、明日になったら腫れ上がりさらに動けなくなると判断したボスは、アドレナリンが出ているうちにと五時間車を運転して自力で戻ってきたのでした。

それから以前の暮らしに戻るまで相当な時間を要したのですが、痛めた直後にその事件は起こったのです。

いつものように営業後、ウマコたちを外へ出し、少し草バイキングをさせたのち、厩舎へ帰ろうと歩き始めたその時でした。

前を歩いていたビバが、背後にくっついたビッグに蹴りをくわらしたのです。
しかしその蹴りはビッグに当たることなく、ビッグを持っていたボスの患部にクリーンヒット。

あっという間の出来事でした。

ボスは低い呻き声をあげると崩れ落ち、ピクリとも動かなくなったのです。

その間ビバは己のしたことに気付いて傍で固まり、シルは状況を把握できずこれまた固まり、私もまた色々な最悪なシチュエーションが頭をよぎり固まってしまったのでした。

ただ1人(一頭)ビッグだけはスススッとボスの近くへ寄ると、倒れている彼の匂いを嗅ぎ、上からじっと観察すると、スタコラと速歩でクローバーが生い茂る広場へと走り出したのです。

その途端です。

尋常ではない怒りのオーラを噴出させたボスが立ち上がり、まるでコン棒を引きずるかのように足を引きずりながらビッグの側へ行きあっという間に捕獲。。。

その後の惨事はご想像にお任せします。
ずっと封印していた出来事でしたが、ボスの許可が出たので今回漫画にしました。
あの頃はわたしも全然注意力が足りなかったために起こった事件。
同時にいろんなことに目配りができるタイプではないのですが、キョロキョロと確認するようになったことは言うまでもありません。。


 

ビッグコミカルおっさん1
ビッグコミカルおっさん2

平気で赤ちゃんのフリができるおっさんだった‥‥‥

 
4月17日の今日はビッグハートの誕生日。
生きていれば22歳になっていたはずです。
なぜ「はず」なのかというと、年齢詐称疑惑があるから。
うちに来た当時は17歳でしたが、歯の様子からも実はもっと年上だったのかもしれないなあと思うのです。実際誕生日も適当につけられた日付だったため、今でも年齢詐称疑惑は払拭されていません。

さて、そんなビッグですが前職は幼稚園の職員ということもあり、そんじょそこらのことには動じない逞しい性格をしていました。
そのため幼いビバとシルの教育係にもなり、常に先頭をきって歩いていました。

ただ、そんな日が長く続くわけもなく、ビバたちが環境にも慣れ、徐々に身体も大きくなるにつれ、ビッグのヒエラルキーは降格し、あっという間に最下位に。

ハクちゃんが我が家に来てからは彼と最下位を巡って戦っていましたがあっさり負け。
安定の最下位を最後まで貫き通していました。

それでもビバやハクちゃんに媚びることは決してなく、シルだけに優しい男っけ丸出しの馬であることには変わりなく、一目置かれる存在でもあり続けたのです。

そんなビッグですが、見た目は歯さえ見なければ小さくて可愛いミニチュアホース。
お客さんからは「赤ちゃん」と思われ、「いっぱい食べて大きくならなきゃ」と可愛がられていたのです。

北海道にいた頃は大きな馬たちに囲まれて隅っこで佇んでいたか細い馬でしたが、本来の愛されキャラを思い出しのでしょう。

大きな目を輝かせながらの上目遣い。
お客さんにだけ見せる舌出し。

この2つの必殺技を編み出したビッグは、いつの間にかフロンティアの「コミカルなおっさん」に変身していたのでした。

 

ビッグに引きずられる1

ビッグに引きずられる2
ビッグに引きずられる3
ビッグに引きずられる4



オープンしてからひと月くらいたった頃でしょうか。
 
この世に生まれていちばん!いちばん!疲れ果てていました。

そんな頃、放牧からウマコたちを連れて帰ることになったのですが、当時我が家にいたのはビッグ、シル、ビバの三頭。
ヨレヨレのボロボロの状態で迎えにいき、誰を連れて帰ろうかと考えたのですが、未調教の新馬だったビバ、女帝のシルを連れて帰る気力はない。
なので迷いなくミニチュアホースのビッグと一緒に帰ることに決めたのです。


 無口にロープをつけ、さあ帰ろうと歩き出した途端、ビッグが突然走り出し、体の芯がグニャグニャ状態だったわたしは簡単に倒れ、あれよあれよと言う間に引きずられ走りだしたのでした。

当時の牧場には無数の木が生えており、わたしは仰向けのまま天を仰ぎ、「木にぶつかって死ぬかも」と覚悟を決めました。

今思えばすぐに手を離せばいいものを、何があっても手放してはいけない!と頑なに思っていたわたしはずっとずっとロープを握りしめていたのです。
つい最近もこれで失敗している(学習してないのか。。。)

はたと気づきロープを握りしめる手を解放したのはどれくらい引きずられてからだったのでしょうか。
運良く木に激突することはなく必死に体を起こすと、見つめる先には意気揚々と走り去るビッグの姿が。
そしてわたしは気づいたのです。

体の大きさは関係ない、と。
むしろ一〇〇キロ超えの馬は相撲取りと同じ。
到底力で敵うわけがない。

この日から当然ビッグに対する見方も丸っぽ変わったのでした。
 

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