ものすごくツラい……
馬のフンのことをボロと呼びますが、このボロ。
人間や他の動物と同じで健康のバロメーター。
なので毎日毎回ボロの状態をチェックします。
うちは頭数が少ないのでボロを見ただけで誰のものかすぐにわかりますが、頭数が多くても馬飼さんは結構ボロの個性を把握しているのではないでしょうか。
それくらいボロは大事なものなのです。
さて、馬はほぼ草食動物なため、ボロはほとんどにおいません。
もちろん生まれたてのボロはにおいがしますが、数分もすれば気づかないほどにおわなくなります。
牛さんと違って反芻するわけでもなく、長い腸内をゆっくりと草たちはボロとなり排出されるため、乾燥させればまったくにおいは感じられずポロポロと崩れてしまいます。
色は基本緑。さらに食べているもの(乾燥草か生草か等)によって濃淡が変わってくるのです。
このボロは寝藁などと混ぜて発酵させれば土壌改良に最適な堆肥(肥料ではありません)となり、野菜や花、特にバラの栽培に適した土になるとされています。
こんな素敵な利用価値のあるボロを見ると、時々わたしは草団子を想像してしまうのです。
なので触るのも平気。
ただこれは「すぐに手を洗える状況」であることが条件です。
外乗中のボロ拾いで慌ててしまい、うっかり手についてしまったときは絶望的な気持ちになります。
その辺に落ちている葉っぱで拭っても面が広がるだけ。
水分らしきものを探しても晴天続きで水溜りもない。
そのうちに違うところにもボロがついちゃったりしてもうほとんどパニックです。
クサくない、健康のバロメーター、堆肥にもなる、とは言ってもボロはボロ。
可愛いウマコたちのものだとしてもこの状況で手につくのはツラいなあとつくづく思うのでした。


