今日もうちのウマコが騒いでる

富山県魚津市にあるふれあい牧場フロンティア。3頭の馬とお空のビッグが繰り広げる日常をマンガにした絵日記ブログ。絶賛毎日更新!

オリジナルキーホルダー、ピンバッジ、マグネット、イヤリング等ウマコオリジナルグッズも販売中。収益はウマコたちの生活費に当てさせていただきます。

タグ:シル


シルの髪型1
シルの髪型2

酋長…‥

小さいながらもバランスの取れた体つき、片目をおおう長毛、栗毛に金髪、うちに来た当初のシルは一度も女のコに見られたことがありませんでした。
それどころか「ラオウの馬」と呼ばれ、男の子たちから絶大な人気を誇っていたのです。

ただ、我が家で唯一の女のコ。
せっかくなら可愛くしたいと思い、前髪をぱっつんカットにしたのでした。

理想はサラサラペッタンのすずちゃん前髪。
でもカットしていった髪から順に厚みを増し、仕上がった前髪は厚さ3〜4センチのもっさり前髪。
馬用のトリートメントをしても厚みが減ることなく、梳いてみたら余計に厚みが増し、とかしていない時の前髪はざんばら髪そのもの。
それならばせめてたてがみだけでもおしゃれにしようと編み込んでみたのですが、毛量が多すぎてしめ縄状態に。

そんな時、SNSで知り合った馬友さんの愛馬ライムちゃんが前髪を可愛く結えている画像を見たのです。

ものすごく可愛くて、これならシルもできると思い早速試したら、酋長が出来上がりました。

それでも前髪をぱっつんにしたことで、お客さんからは女のコだと認識してもらえ、嬉しいことに可愛いと声をかけてもらえ、可愛いと言われることで徐々にシルの表情は柔らかくなっていき、5年経った今は、身も心もすっかり可愛いシルちゃんに変身したのです。

髪型が全てではありませんが、それにより、かけられる言葉が変わると馬も人もきっと言葉通りに変わっていくのだろうなと思うのでした。

 


シル想定内の展開1
シル想定内の展開2

 鬼の形相で追いかけてた(恐)

ノーリードで自分の部屋へ帰る我が家のウマコたちですが、シルちゃんだけはムラがあります。
そのムラを左右するのが食欲です。

お腹が空いている時は我先にと猛ダッシュで帰るのですがそこまでお腹が空いていないとしばらくわたしの横をテケテケと歩いていたと思ったら次第にノロノロとスピードダウンし、厩舎の敷地内に入ると、普段は行けない馬運車の裏側などに寄り道をしながら冒険し始めるのです。

わたしはお腹が空けば勝手に入るだろうと放っておくのですが、ボスはそうはいきません。
どこからともなく飛んできて瞬時に彼女の背後につくと、両手を広げて追い立てるのです。
案の定シルは白目を剥きながら馬運車の裏から飛び出してきて、あっという間に自分の部屋へ逃げ帰ります。

ボスは完全に彼女の動きをよんでいて、的確なコースで追い込んでいるようで、その姿はシープドックそのものなのでした。
 


シル頭に草1
シル頭に草2

手を出されると 
思わず逃げちゃう…‥

ビバやハクに比べてボスから叱られることが少ないシルちゃん。
数少ない叱られる理由のほとんどが、自爆。

例を挙げると
①ボスの手をぺろぺろ舐めているうちに興奮してつい噛んでしまう。
②ボスの腕をハムハムしているうちに思いあまってつい噛んでしまう。
③邪魔だと言われているのにボスにつきまとってしまう。

③に関してはたいして叱られない。
せいぜい大きな声で「どけ」と言われるくらいで済むのです。

ただ①と②に関しては問答無用で叱られます。
目にも止まらぬ速さでつかまり、同じように指でガジガジされて、噛むということがどういうことかを思い知らされるのです。

なので、
ボスの手が伸びてくる=叱られる
ということ。
もちろん顔の前に急に手を出されれば人間でも動物でも驚きます。
が、その先逃げるかどうかは手を出した側と出された側の関係次第。

さて、ボスとシルの場合はどうかというと。

ある日のこと。
シルの頭に乗った牧草を取ってあげようとボスが手を伸ばした途端、彼女はものすごい速さで逃げていきました。
純粋に取ってあげようという親切心しかないボスの手から、まるで見えない圧を感じたかのような勢いで逃げ、呼んでも不信感に溢れた表情でチラチラとボスの方を見るだけで、一向に来る気配がありませんでした。
これにより、シルにとってはやはり「ボスに手を出される=叱られる」とインプットされていることが立証されたのです。
日頃の行いって本当に大事。
ちなみにわたしの手は彼女にとっては「撫でてくれる」「痒いところをかいてくれる」便利な手。
なので逃げることはないのです。
 


うちのコ天才1
うちのコ天才2
ボスには否定される
言葉を聞き分けるビバは、午前中に放牧していると11時くらいから私たちの周りをソワソワソワソワし始めます。

そして、ボスが腕時計を見て「そろそろお昼に‥‥‥」と言うと、自分の部屋へ入るのです。
その様子を見てお昼ごはんが近いことを察してハクちゃんも自分の部屋にはいります。

と、ここまでほぼ順調に。

問題はシルです。
彼女もまたワクワクしながら待機しているのですが、ビバとハクが部屋に入ってもたいていひとり、ボーッと外で佇んでいます。

そして、お昼ごはんにしようと声をかけてもフラフラと自分の部屋へ行くかと思いきや飼葉桶を積んだ軽トラの方へ近づいたり、ハクちゃんの部屋へ紛れ込んだりと、残念な行動を取ることが多いのです。

なので、一発で自分の部屋へ入れた時の感動は誰よりも大きく、ついつい普段の彼女を記憶の彼方へ放り投げてしまう。
そして、きっとシルは天才に違いない、と思うのでした。

シルと雷1
シルと雷2

おやつ差し出すとおずおず
近づいてきてしっかり食べる…‥

我が家のウマコたちは、ハクちゃん以外とってもビビり。
いや、ハクもビビっているのですが、反応が薄いのです。

さて、フロンティアが土地を借りている遊園地施設、ミラージュランドでは、毎年この時期になると 夜のイベントが結構入ります。
そして、決まって花火が打ち上げられるです。
この花火が、厩舎からほど近い場所から打ち上げられるため、結構な爆音が鳴り響きます。
初めの頃は心配で見にいってたりしていましたが、音にはすぐに慣れ、今では様子を見に行くと、返って「ごはん?」とうるさくなるため、そろそろ厩舎から徒歩3分の自宅で待機していようかなとも思っているのです。

ただ問題はシルちゃんです。
彼女だけはこの爆音に慣れることができず、部屋の中を右往左往。
そして、花火だけでなく雷も大の苦手なんです。

先日もごはん中に雷が鳴り出し、案の定白目をむきながら部屋中をジタバタと小走りしていました。
でも、その口にはしっかりとごはんが。。。

なくなると新たなごはんを口に入れ、そしてジタバタと怖がる。

震えながらムシャリムシャリと草を食べる彼女を見ていると、シルちゃんの中にはもう1人の彼女がいるとしか思えないのです。
 

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