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ちっさなおっさんが残した伝統芸
ビッグイズム
我が家では朝お手入れを終えるとまずは厩舎の外の繋ぎ場(ただの柵)に繋がれて、我々が掃除を終えるのを待つのがルーティン。
その間みなお利口さんに待っているのですが、掃除を終え、道具を片付け始めると鳴く、前かきする、ヘドバンするなど騒がしくなるのです。
これはちっさなおっさんことビッグが教えたこと。
彼はそろそろ終わるかなぁくらいからこちらをガン見。終えると「ヒャーンコロロー」と奇妙な鳴き声で高らかにいななき、さあ牧場へ行こう!と催促するのです。
そんなビッグを見て育ったビバは、今ではエスパーかというくらいの勢いで掃除を終える頃合いを見計らい、ようやく大きく出せるようになったいななきで催促を始め、ハクは「ヒョーン」とビッグ譲りの個性的な鳴き声を遊園地中に轟かせ、シルは静かに熱い視線を送ってくるようになりました。
その観察力に毎朝驚くと同時に、指揮官だったビッグを毎朝思い出すのでした。



ボスのマッサージ
馬にもわかるらしい
子供の頃から馬に乗り、映画やドラマで馬のスタントもこなしていたため、骨折や靭帯損傷など怪我が絶えなかったとボスは言います。
そのせいか人体と馬体の構造を常に意識していたのでしょう。いつの間にかマッサージが上手くなったようです。
その腕前はプロ。
お金を払ってでもやってもらう価値は十分あり。
そんなボスが先日友さんに教わった馬の指圧マッサージをハクちゃんにしてあげたときのことです。
たてがみの根元あたりを圧迫したあと、切叩(せつだ)と呼ばれる手刀で叩くマッサージをし始めたのですがハクちゃんの様子がおかしい。
どこか慌てたような挙動不審な様子を不審に思いよく見てみると、ボスは切叩ではなく、「チョップチョップ」とつぶやきながらハクちゃんをチョップしていたのです。
それは傍目には同じに見えるようで、施術を受ける側からしてみたら似て非なるものらしく、マッサージが嫌いになったら困るので、慌ててやめさせたのでした。



ビバのジャイアン化が止まらない
ビッグが編み出したボスからの逃げ方
彼は気づいていなかった
牧場でボスに叱られているウマコたちを見ると三者三様。
中でもちっさなおっさんことビッグハートの逃げ方は彼なりの創意工夫を感じさせるものがありました。
決して捕まらず、かといってダッシュで逃げて余計な怒りを買うこともなく、適度な間合いをとりながら牧場中早歩きで逃げるのです。
側から見るとただただビッグとボスが早歩きで同じ道を永遠と歩いてるだけ。
そして手が届きそうで届かない逃げ方をされてボスは余計にイライラと(笑)。
ビッグの思惑に反してさらなる怒りを買うことになるのです。
結局捕まりしこたま叱られるのですが、この逃げ方。しっかりシルとハクちゃんに継承されています。
ということは逃げ方あるある、なのかもしれませんが、このシュールな場面がわたしはとても好きなのでした(ジワジワきます)。