うちのコ天才1
うちのコ天才2
ボスには否定される
言葉を聞き分けるビバは、午前中に放牧していると11時くらいから私たちの周りをソワソワソワソワし始めます。

そして、ボスが腕時計を見て「そろそろお昼に‥‥‥」と言うと、自分の部屋へ入るのです。
その様子を見てお昼ごはんが近いことを察してハクちゃんも自分の部屋にはいります。

と、ここまでほぼ順調に。

問題はシルです。
彼女もまたワクワクしながら待機しているのですが、ビバとハクが部屋に入ってもたいていひとり、ボーッと外で佇んでいます。

そして、お昼ごはんにしようと声をかけてもフラフラと自分の部屋へ行くかと思いきや飼葉桶を積んだ軽トラの方へ近づいたり、ハクちゃんの部屋へ紛れ込んだりと、残念な行動を取ることが多いのです。

なので、一発で自分の部屋へ入れた時の感動は誰よりも大きく、ついつい普段の彼女を記憶の彼方へ放り投げてしまう。
そして、きっとシルは天才に違いない、と思うのでした。